|
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hades : ハデス
- ギリシア。
- 地下の冥界の館。
- 冥界の王。ローマではプルト Pluto。
- クロノスとレアの子。妻はデーメーテルの娘ペルセフォネ Persephone。
- 被る物を見えなくする冠を戴き、しゃくを持ち、黒檀でできた玉座に座る暗い男。
- 暗い性格。人々はハデスの注意を引かないよう、その名を口にするのさえ避ける。また、神々さえもハデスを避ける。
- 地中に埋蔵される金銀などの富の所有者。また、
- ハデスは、兄弟のゼウス、ポセイドンとともに父クロノスの王権を10年の戦いに勝利して奪い、世界を分割統治するためのくじ引きの結果、冥界の支配者となった。
また、ペルセフォネを見初めたハデスは彼女を地上から冥界へとさらい、地上へは戻れなくなるザクロを食べさせて妻にした。 オルフェウス Orpheus が愛するニンフのエウリュディケ Eurydice を失ったとき、彼が決して後ろを振り向かないという条件で地上に戻ることを許可した。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hag, Hagge, Hegge : ハッグ
- イギリス、アイルランド。
- 人里離れた野や山。
- 妖精。妖怪。鬼女。もともとはケルトの女神たちともいう。冬の擬人化した存在。
- 鈎のように尖った鼻、長い爪、鋭い目つきをした醜い老婆。冬は前記のとおりだが、春になると若く、美しくなるともいう。
- 空を飛ぶ。魔法を使うともいう。
- 人を食うものもいる。
- いちおう妖精だが、魔女のもとネタ。
- ブラック・アニス Black Aniis は人食いハッグの一人。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hanuman, Hanumat : ハヌマーン、ハヌマット
- インド。
- 猿の神。曲芸者やレスラーの守護神。
- 風の神ヴァーユと猿王妃アンジャナの子。
- 猿人。
- 風に乗って快速で空を飛ぶ。姿形、大きさを自由に変えられる。不老不死。
- 猿を統括している。
- ラーマ王子との取引に基づき、シータ姫を見つけ、ラクシャーサのラーヴァナから奪還する手助けをした。
また、ラーマの弟ラクシュマナ Lakshmana が戦場で倒れたとき、ヒマラヤから薬草を取ってきて蘇生させた。後、ハヌマーンはラーマのコーサラ国に残り、不老不死となった。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Haokah, Haoca : ハオカー
- 北米、ダコタ・スー族。
- 雷の神。狩猟の神。
- 二つの角を頭に戴く男。
- 悲しいとき笑い、楽しいとき泣き、暑いと震え、寒いと汗をかく。
- 雷はハオカーの叩く太鼓の音で、風はそれを叩くばちとされる。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Haoma, Hauma : ハオマ
- ペルシャ。イラン。
- 神格化された樹。全ての薬草の管理者。
- 木。
- 生命力を与える。未婚の女性に夫をもたらす。
- 天と地を媒介する。
- 樹液に興奮または麻酔の効果があり、生け贄に対して使われた。
- もともとはどのような植物であったかは不明。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Harpuia, Harpy : ハルピュイア、ハーピー
- ギリシア。
- 海。
- 半人半鳥。アエロ Aello(疾風)、オキュペテ Okypete(速く飛ぶ者)、ケライノ Kelaino(真っ黒な嵐の雲)の三姉妹。本来はクレタの死の女神。
- ギリシア神話ではタウマス Thaumas と、エレクトラ Elektra の子。虹の女神イリスの姉妹。
- クレタでは羽根のある美女。ギリシア神話では青白い女性の顔と頭、長い爪のある鳥、または、上半身が背中に翼のある女性で下半身が鳥。
- 速く飛ぶ。爪が武器。
- 意地が悪い。弱い者をいじめるのが好き。臆病なので、強い者は襲わない。
- ハデスの使いとして死ぬのを拒んだ者を冥界へ連れてくる。
- ハルピュイアは、アポロンの命により、ピネウス王の食卓を襲っていたが、イリスの仲介によりやめる。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hashihime (Hasihime) : 橋姫
- 日本。
- 橋周辺。
- 基本的に橋の守護神。
- 若い美女。
- 呪う。自分のいる橋の守護。
- 独身で嫉妬深い。そのため、婚礼の行列で橋の上を通った夫婦は必ず破綻する。また、その橋の上で別の橋の話をすると呪われる。
- 宇治の橋姫は、嫉妬に狂った女が夫の女への呪いを続け、ついには鬼と化したもの。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hathor, Hwt-Hert, Het-Heru : ハトホル
- エジプト。
- 天界。
- 天空の女神。その他、黄金の女神、幸福・音楽・踊りの女神、子供や妊婦の守護者など様々。名は〈ホルスの家〉の意。ラー神の「目」でもある。エジプト王朝以前の古い女神。
- 息子は音楽と踊りの神イヒ Ihy。
- 日輪を頂く牝牛、または日輪と牝牛の角の冠を戴く細身の女性。カバ、ハヤブサ、コブラ、ライオンなどの場合もある。後の時代には雌牛の頭の女性というのもある。
- 優しく、慈悲深い。古くから存在し、かつ人気のある女神なのでいろいろな役割が与えられた。
- また、時代が下ると女神イシスとの混同が多くなる。
- ハトホルはラー神の求めに応じ、人類を罰するため女神セクメト Sakhmet になり、人類のほとんどを粛清する。ラー神はセクメトを止めようとするが失敗したため、彼女に血の色をした酒(ビール)を飲ませて酔わせた。すると彼女は何をしていたか忘れ、もとのハトホルに戻った。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
He Bo, Bing-yi : 河伯(かはく)
- 中国。
- 河の神。水神。
- 妹は月の神、嫦娥(じょうが)。
- 日本では河童の別称。祭式では牛を生け贄として河に沈めるが、古代においては少女を河伯の花嫁として沈めた。
- 河伯は、体に岩を付けて水中に飛び込むことによって不死となった。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hebe : ヘーベー
- ギリシア。
- オリュンポス山。
- 若さの女神。ローマではユヴェンタス Juventas。
- ゼウスとヘラの娘。アレスとエイレイテュイアの姉妹。夫は、死後の神となったヘラクレス。
- 袖無しの衣をまとった若い女性。
- オリュンポス山上で神々が宴を催すときに、神酒ネクタルを注いでまわる役。後にガニュメデが Ganymede その役割となった。また、アレスの入浴の準備をしたり、ヘラに馬車を用意したりする。
- ヘーベーはヘラクレスと結婚するため神酒の注ぎ役を辞したとも、失態を犯したため首になったともいわれる。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hecate : ヘカテ
- ギリシア。
- 本来は天、地、海を統括する三相一体の女神。月を象徴した大地の女神、豊穣の女神。後に冥界と魔術の女神。エジプトのカエルの姿をした出産の女神ヘケトが原型という説もある。
- 本来は三位一体の女神の姿。後に、犬、ライオン(または蛇)、馬の3つの頭をもつ女。たいまつと鞭を持ち、地獄の猛犬を従えている。
- 魔術。産婦の守護もする。
- 三叉路に現れる。
- 月の女神セレネ Selene、アルテミスらとしばしば混同される。
- 複雑な存在だったので理解しがたく、そのため単純化されたと思われる。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Heimdall, Heimdallr : ハイムダール、ヘイムダル
- 北欧。
- 地上から天上にかかる橋ビルロスト Bifrost のそばの、館ヒミンビョルグ Himinbjorg。
- 見張りの神。光の神。アース神族。
- 3人の女、エッダ Edda、アンマ Amma、モーディル Modir との間に、3人の息子、スレール Thrall、カール Karl、ヤール Jarl をもうけ、それぞれ奴隷、自由農民、貴族の3階級の祖となった。
- 黄金のきらめく歯をもつ、最も美しい神。世界の隅々まで響き渡る、ギャラル Gjallar という黄金の角笛を持つ。
- 鳥よりも睡眠を必要とせず、昼夜問わず100マイル離れた所まで見え、草の生長する音や羊の毛の伸びる音まで聞き取れる。また、未来がわかる。
- アースガルドの見張り役。
- ハイムダールは世界の終わりに生まれ、大地の力、海水、イノシシの血によって育てられた。ラグナロクには、世界樹イグドラシルの3番目の根の下に隠したギャラルホルンを高らかに吹いて神々を戦いに呼び集め、自らはロキと戦って相討ちとなる。
Hekatoncheiro, Hekatoncheil : ヘカトンケイル
- ギリシア。
- ギリシア神話3巨人族の一つ。コトゥス Cottus、ブリアレウス Briareus、ギュゲス Gyges の3兄弟。
- ウラノスとガイアの子。
- 100の頭と50の腕をもつ。
- 怪力で戦闘能力が高く、50の腕を生かして岩を投げる。
- ヘカトンケイルたちは、ガイアから生まれてすぐ、その容貌を見たウラノスによって地下の奥底タルタロスに幽閉された。ガイアは彼らを救出するため、息子クロノスに頼んでウラノスの陽物を切り落とさせることによって、ウラノスを大地ガイアから切り離したが、クロノスは結局ヘカトンケイルを解放することはなかった。
その後、ティターン神族とオリュンポスの神々との戦争の時、ゼウスによって解放され、戦闘で絶大な能力を発揮したが、ゼウスに対して反乱を起こしたため、戦争後は再びタルタロスに幽閉された。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Heket, Heqet, Heka : ヘケト、ヘカ
- エジプ。ト
- 水の女神。出産の女神。死者の守護神。
- ラー神の娘。クヌム神 Khnum の妻。
- カエル。または、カエルの頭をした女性。
- 妊婦は出産時にヘケトのお守りを持ち、出産を助ける。
- 王と王妃の復活を司る。
- 多産と復活の象徴。ギリシアのヘカテのモデルのひとつ。
- ホルスが毒蛇アペプにかまれ、死に瀕したとき、ヘケトが命を救った。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hel, Hell : ヘル
- 北欧。
- 冥界ヘルヘイム Helheim の宮殿エルユドゥニル Eljudnir。
- 冥界ヘルヘイム Helheim の女王。
- ロキとアングルボダ Angrboda の娘。
- 暗く険しい顔をした、上半身が生者の体で、下半身が青く腐りかけた死者の体である女性。
- ヘルの統括する冥界へは、悪人や、病気や老齢で死んだ者たちが行く。そこでの男女の召使いはそれぞれ、のろまのガングラッティ Ganglati とガングロット Ganglot。
- ヘルとその兄弟は、神々によりアングルボダの宮殿から誘拐され、オーディンによって冥界へと投げ込まれた。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Helios, Helius : ヘリオス
- ギリシア。
- 太陽神。
- ティタンのヒュペリオン Hyperion とテイア Theia の息子。曙の女神エオスと月の女神セレネの兄弟。ペルス Perse との間に、アエーテス Aeetes、キルケ Circe、パシパエ Pasiphae をもうけた。また、ファエトン Phaeton も彼の息子。
- 薄衣を着て、鞭を持って戦車の上に立つ、背光のさす青年。地球、雄鶏、鷲を伴う。
- 毎朝、四頭立ての戦車を駆って東の宮殿を出て、天を横切り、夕方に西に到着、夜のうちに黄金の杯に乗ってオケアノスの流れを航行し、東の宮殿に帰る。
- ヘリオスは、ロードス島では熱心に崇拝され、前3世紀にはロードス港の入口に古代世界の七不思議の一つである、32メートルの巨大な太陽神像が立っていた。しばしば、光明神アポロンと同一視され、ローマではローマの太陽神ソル Sol と同一視された。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hell Hound : ヘル・ハウンド
- イギリス。
- 猛犬の妖怪。
- 真っ赤な目をした黒い大型の猟犬。実体はないともいう。
- 口から硫黄臭の炎を吐く。ヘルハウンドに触った、または見た人間などを原因不明の死に追いやる。水が流れている所は橋が架かっていても渡れない。
- 水辺、十字路、墓地などに現れて暴れる。
- ヘルハウンドに影響されにくい人間には、その姿は見えないという。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hephaestos : ヘファイストス
- ギリシア。
- 火と鍛冶の神。ローマではウルカヌス Vulcanus。もともと小アジアの火山の神で、エーゲ海上のレムノス島を経由してギリシア本土に入り、火を使う全ての職人の守護神となった。
- ゼウスとヘラの息子だが、ヘラが一人で産んだともいう。妻はアフロディーテ。アグライア Aglaea が妻という説もある。
- 小さな丸帽子をかぶり、道具を手にした、片足が不自由で、ひげのある醜い中年男。しばしば杖を持つ。
- 鍛冶として様々なものを作る。
- キュプロクスは、彼の弟子。
- ヘファイストスは片足が不自由だが、それには二説あり、一つは生まれつきで、それが気に入らないヘラはオリュンポス山から海へ投げ落としたが、海の女神テティスらが彼を救い、海底の洞窟で育てた。もう一つは、ゼウスとヘラが激しく口論した際、彼が母親に加勢したので、怒ったゼウスが足をつかんでオリュンポス山から放り投げ、9日かかってレムノス島に落ちたためというもの。
ヘファイストスの作ったものは、青銅の宮殿、ゼウスの雷、アテナの盾、ヘリオスの戦車、アキレウスの武具、アガメムノンの王笏、テーバイ王カドモスの后ハルモニアの首飾、人類最初の女性パンドラなど。 また、アフロディテと軍神アレスの不義を知ったとき、目に見えない網を作って、密会中の両神をとりおさえた。なお、アフロディーテと結婚する前、アテナに恋をして振られている。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hera : ヘラ
- ギリシア。
- オリュンポス。
- 最高位の女神。結婚と出産の女神。既婚女性の守護女神。ローマではユノ Juno。
- クロノスとレアの娘。ゼウスは弟かつ夫でその間に、アレス、ヘファイストス、出産の女神エイレイテュイア、若さの女神ヘーベ Hebe をもうけた。一説には、欲望や憎しみに燃えたとき、手をもう片方の手で叩くか、レタスを食べることによって子供をもうけたともいう。
- 冠を戴き、ヴェールをした荘厳かつ厳めしい女性。一方の手にザクロ、他方にカッコウのとまった笏を持つ。孔雀が引く車に乗る。
- 非常に嫉妬深い。高飛車で、口やかましい。カナトゥス Canathus の泉につかることにより、毎年処女に戻ったという。
- 孔雀と牝牛がヘラの聖なる動物。
- ヘラは、嫉妬から、セメレとその子のディオニュソス、アルクメネとその子のヘラクレスなど、夫ゼウスの数多い愛人やその子どもたちを迫害した。ゼウスも一度は切れて、ヘラをオリュンポス山に逆さ吊りにしたが、たいていは子供をヘラから隠すことによって乗り切ろうとした。
また、ヘラは、アフロディテ、アテナ両女神と美を競ったとき、トロイア王子パリスの審判で敗れたことを根に持ち、後のトロイア戦争では、終始トロイア方に敵対したばかりか、トロイア陥落後、新たな祖国を求めて旅立ったローマ建国の祖アエネアスをも迫害し続けた。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Herakles, Hercules : ヘラクレス
- ギリシア。
- 天界。
- 英雄神。モデルは、ヘラ女神崇拝の中心地アルゴスの大王の下、多くの功績をあげた人物という。
- ゼウスと、アンフィトリュオン Amphitryon の妻アルクメネ Alkmene(ペルセウスの孫)の息子。最初の妻はテーバイ王クレオン Kreon の王女メガラ Megara。2番目の妻は彼はカリュドン王オイレウス Oileus の娘デイアネイラ Deianeira(メレアグロスの妹)。天界に昇った後の妻は、青春の神ヘーベー。
- 最初の手柄として退治した、キタイロン山に住んでいたライオンの皮をまとい、口を開いたその頭を兜とする、筋骨隆々の男。弓と棍棒を持つ。
- 武術と音楽に優れる。機転が利く。
- 短気。大食漢。色好み。
- ヘラクレスは、まだ赤子の頃、彼を殺そうとしてヘラがゆりかごに送り込んだ2匹の蛇を締め殺し、成長した後、まずキタイロン山のライオンを倒し、次にオルコメノスの王を倒し、その功によりメガラを妻とするが、数年後、ヘラによって気を狂わせられて、メガラとの間にもうけた子どもたちを殺した。そのため生地を離れ、隣国で罪を潔めた後、デルフォイへ行き、「アンフィトリュオンの故郷のアルゴスでエウリュステウス王に12年間仕えて命じられた仕事をすれば不死を得る」というアポロンの神託を得て、これを契機に「ヘラクレスの十二功業」が行われた。十二功業の内容は以下の通り。
- ネメアの森にすむライオン退治。腕で絞殺した。
- アルゴスの南のレルネの沼にすむヒュドラ退治。新しい頭の生える切り口をで焼きながら殺した。
- アカイア地方のケリュネイアの鹿の生捕り。1年追って生け捕りにした。
- アルカディア地方のエリュマントス山の猪の生捕り。途中でケンタウロスを多数殺した。
- エリス王アウゲイアス Augeias の牛小屋掃除。川の水を導き、1日で掃除した。
- アルカディア地方のステュンファロス湖畔の鳥退治。森から追い出し、弓矢で射殺した。
- クレタ島の牡牛の生捕り。島の王ミノスに協力を断られ、独力で捕獲して連れ帰った。
- トラキア王ディオメデス Diomedes の人食い馬の生捕り。王も殺して馬の餌にした。
- アマゾンの女王ヒッポリュテ Hippolyte の帯の奪取。贈与されるはずが、ヘラの陰謀により女王を殺した。
- 怪物ゲリュオン Guryon の飼牛の生捕り。牛を盗んでゲリュオンを殺した。
- 世界の西の果てにあるヘスペリデスの園から黄金のリンゴを採取。アトラスの代わりにいったん天を背負って、その間にアトラスが取ってきた。
- 冥府の番犬ケルベロスの生捕り。素手で捕らえて地上へ連れ帰った後、ハデスに返した。
これらの功業を達成した後、ヘラクレスはテーバイに戻り、妻メガラを甥に与えて、トロイア遠征、牛小屋掃除の報酬を拒んだアウゲイアスへの報復、ピュロス攻略などを行った。 ヘラクレスの最期は、アイトリア地方のオイカリアを攻略して王女イオレ Iole を捕虜にしたとき、イオレに夫を奪われるのを恐れたデイアネイラが、ヘラクレスの衣にヒュドラの毒をかけたことによる。この毒は、ケンタウロスのネッソス Nessos がヘラクレスに殺される間際に、愛の妙薬と偽ってデイアネイラに渡していたもの。毒に侵されたヘラクレスは、自らをテッサリア地方のオイテ山上に運ばせ、火葬壇に登って火をつけさせると、その肉体は滅びたが、不死の部分はゼウスによって天に上げられ、彼はそこでヘラと和解し、その娘ヘーベーと結婚した。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hermaphroditos, Aphroditus : ヘルマフロディトス、アフロディトス
- ギリシア。
- 両性具有の神。
- ヘルメスとアフロディーテの子。
- 乳房のあるディオニュソス、あるいはアポロンのような美青年。または、男根のあるアフロディーテ。
- ディオニュソスの従者ともされる。
- 半陰陽はヘルマフロディティズム "hermaphroditism" という。
- フリュギアの水のニンフに育てられた、非常に美しい青年のヘルマフロディトスは、ある日、泉のそばを歩いているときに、泉のニンフ、サルマキス Salmakis に恋され、いったん拒絶したが、泉の水の美しさに惹かれ、服を脱いで水に飛び込んだ。そこで、サルマキスは彼を抱きしめ、逃れようとする彼と二度と離れることのないよう神々に頼むと、二人の体は融合して一つとなった。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hermes : ヘルメス
- ギリシア。
- 神々の伝令である神。裕福、商業、幸運の神。計量、雄弁、文学の神。牧夫、商人、盗人、スポーツ選手、旅人などの守護神。豊穣多産を祈って畑や牧場の境や路傍に立てられたヘルマイと称する石柱の道祖神(上部が男の頭で、下の角柱の中央部に起立した陽物がついたもの)に由来する。
- ゼウスと巨人神アトラスの娘マイア Maia の息子。羊や山羊までをも含む、数多くの女性と関係を持ち、ニンフのドリオペ Dryope との間に牧神パン Pan、アフロディテとの間に両性具有の神ヘルマフロディトス Hermaphroditus をもうけた。ヘラクレスの従者アブデルス Abderus も彼の子とされる。
- 古くは、ひげのある、帽子を被った男、または、羊を肩に背負った牧人。後には、翼のついたつば広の帽子ペタソス petasos をかぶり、手にはケリュケイオン kerykeion(カドゥケウス)の杖を持ち、有翼のサンダルをはいた裸身の美青年。
- 有翼のサンダルで高速移動。
- 抜け目がない。ゼウスの使者。冥界のハデスとペルセフォネの使者として、死者の霊魂を冥府へ導く。
- ローマ人からはメルクリウス Mercurius と同一視された。ヘルメスとエジプトのトートが習合して、錬金術の神ヘルメス・トリスメギストス Hermes Trismegistos(3倍偉大なヘルメスの意)となった。
- ヘルメスは、生まれてすぐゆりかごを抜け出して、アポロンの飼っていた牛の群れを盗み、足跡を消すために牛にわらじをはかせ、見つけた亀とともに洞穴へ連れていき、亀の甲羅に牛の腸の筋を張って竪琴を発明した後、ゆりかごに戻った。翌日、アポロンはマイアに抗議をし、ゼウスの仲介でヘルメスは牛を返すことになったが、ヘルメスの弾く竪琴を気に入った気に入ったアポロンは、竪琴と交換に牛を与えた。後、ヘルメスが葦笛を発明すると、アポロンは、牛追いの黄金の杖を与え、小石による占いの術を教えて、笛を入手した。
その他、イオ Io の見張りをしていた百眼の怪物アルゴスを殺し、カリュプソ Calypso を説得して島からオデュッセウス Odysseus を船出させるなどした。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hesperides : ヘスペリデス
- ギリシア。
- 西の果て、アトラス山近くにある美しい園。
- 黄金のリンゴを守るニンフたち。3人、4人(アエグル Aegle、アレトゥサ Arethusa、エリュテイア Erytheia、ヘスペリア Hesperia)、または7人。名前は「宵の明星」の意味。
- アトラスの娘、あるいはニュクスの娘。
- 美女。
- 龍ラドンとともに黄金のリンゴを守る。
- ヘスペリデスの園からリンゴを手に入れたのは、アトラスをだましたヘラクレスのみ。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hestia : ヘスティア
- ギリシア。
- オリュンポス山。
- かまどの女神。名前は「炉」を意味する。ローマでは Vesta ウェスタと同一視された。
- クロノスとレアの長女。
- 永遠の処女神。オリュンポスの神々の中で、最も優しい女神。
- ヘスティアは、同盟の象徴であり、多くのポリスではプリュタネイオン prytaneion (市庁)に炉をもうけて彼女を祭り、植民市の建設者は、その炉から火を取って新しい市の炉に伝えた。
- ヘスティアは、ポセイドンとアポロンに求婚されたが、ゼウスに永遠に処女であることを誓ってそれを逃れた。そこで、ゼウスは、結婚の喜びの代わりに、ヘスティアに全ての人間の家の中央に座を占め、供物の最良の部分を得ることと、全ての神殿で他の神々と栄誉を分かつことを定め、全てのかまどや炉は彼女の祭壇となった。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hihi : 狒狒(ひひ)
- 日本。中部地方から西。
- 山。
- 大猿。
- 3mほどのゴリラ似で頭の毛は長い。顔は人に似る。要するにオランウータン。
- 人語を解す。怪力、俊足。
- 人を襲い、(ヒヒと)笑いながら喰う。
- 狒狒の血を飲むと鬼を見る力を得る。
- オランウータンで決まり。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hina : ヒナ
- ポリネシア。
- 宇宙の女神。万能の女神。最初の女性。冥界の守護者。芸術と手作業の守護者。
- タネとの間に娘ヒネ・ヌイ・テ・ポをもうけた。トゥナは愛人。
- 昼と夜である、二つの頭をもつ女性。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hine-nui-te-Po, Hine : ヒネ・ヌイ・テ・ポ、ヒネ
- ポリネシア。
- 冥界。
- 夜と闇と死の女神。冥界の女王。
- タネとヒナ Hina の娘。
- ヒネ・ヌイ・テ・ポは、自分を妻としたタネが父親であることを知って冥界へ逃げ、それ以来冥界を支配している。
- マウイは、人間に不死を与えようとして睡眠中のヒネ・ヌイ・テ・ポの胎内に入り込むが、彼女は鳥が笑ったため目を覚まし、マウイを膣で押しつぶして死なせた。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hinoenma : 飛縁魔(ひのえんま)
- 日本。
- 里。
- 吸血鬼の女。
- もともとは仏教で、女犯を戒めるために引き合いに出される悪女。丙午の女は男を早死にさせるという俗信と混ざった。
- 女。
- 吸血する。
- 夜になると現れ、男の血を吸い取って殺す。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hippogriff : ヒポグリフ
- ヨーロッパ、ギリシア。
- 馬の怪物。
- グリフィンが雌馬に生ませた。
- 翼のある馬。鷲の頭、足には鈎爪、羽毛のある翼を持つなど。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hiruko : 蛭児(ひるこ)
- 日本
- イザナキとイザナミが最初に作った子。
- イザナキとイザナミの子。
- 蛭のような骨のない体の醜い子。
- イザナキとイザナミが最初に作った子で、イザナミが最初に言葉を発したために聖婚が失敗したことによって生まれた。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hitokotonushi (Hitokotonusi) : 一言主神(ひとことぬしのかみ)
- 日本。
- 奈良の葛城山。
- 呪術、託宣の神。本来は、葛城山の狩猟と農業の神。
- 醜い男。
- 一言で呪術を完成させる。
- 雄略天皇が葛城山に狩をしに登ったとき、向いの尾根を自分の装束や行列と全く同じようすで登ってくる一団がいたので、名を尋ねると同じ言葉を返し、矢をつがえると同様に矢をつがえた。そこで、天皇が互いに名乗り合おうと言うと、自分はヒトコトヌシであると答えたので、天皇は恐縮して、武器とお供の衣服を献上すると、大神は山を下って天皇を見送った。
その後、ヒトコトヌシは、役小角(えんのおずぬ)により他の鬼神とともに土木工事に使役されるが、己の醜さを恥じて昼間の作業を拒否したため、封印された。そのため、里人に取り憑き、役小角が謀反を起こすと託宣して復讐しようとするが、再び呪縛された。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hitotsume-kozou (Hitotume-kozou) : 一つ目小僧
- 日本。
- 里。
- 人間型妖怪。
- 顔の真ん中に大きな目玉が一つだけある、十歳前後のこども。
- 特に何もしないが、会うと災難に遭うともいう。目の粗い竹かごを家の前に掲げると追い返すことができる。
- 話しかけると「黙っていよ」と答える。
1.出身地 2.居住地 3.概略 4.系譜 5.外見 6.能力 7.性格・役割 8.その他 9.逸話 10.備考
Hlin : フリン、フリーン
- 北欧。
- 後見人の女神。慰めの女神。アース神族の1柱。
- フリッグが守ってほしいと望む男を守護する。
- フリッグと同一視される。
|